
久しぶりの大雪があったね。
外は夜。マイナス気温だが、我が家は薪ストーブのおかげで暖かい。
デッキの明かりをつけると、闇にしんしんと雪が舞い、どんどん外に積もっていく。
こんなとき、ぼくはやっぱり雪見酒。
ビールも旨いけど、どっちかっていうとこういうシチュエーションのときは、ウイスキー。それもバーボンなんかがいいね(ジャック・ダニエルはテネシーウイスキーだけど)。我が家の南アルプスの天然水を凍らせた氷よりも、ぼくは表に出て雪をひとつかみし、それをぎゅっと丸くして固めたものをグラスに入れる。
これが最高に旨い。製氷なんかよりもはるかに美味しい。
いや、雪っていうのは空気中の塵や汚れを核にして結晶が生じるというから、実は見た目と違って汚いものなんだ。けれどもかまわない。毎日そんなことをするのならともかく、年に一度か二度のことだ。それにぼくは山に行けば、けっこう沢の水をじかに利用する。きっと小さなゴミや動物の屍体や糞などが微少に混じったもの、それをかまわず水筒に入れて、焚火の側で食事を作り、お酒の水割りにしたり、そのまま飲んだりしてる。
だから、そういう自然な汚れなら、ちょっとぐらい躰に入れたっていいと思ってる。
不思議なことに、ウイスキーに落とした雪の塊はなかなか溶けない。いつまでも丸いままで、氷山みたいに琥珀色の中に浮かんでいる。
そとは森閑と静まりかえった闇夜。そこに白く雪が舞う。
犬の頭を撫で、薪ストーブの暖かさの恩恵に浴しながら、静かにウイスキーを舐める。
これがぼくの雪とのつきあい方。